核医学

核医学検査・治療とは?

核医学検査は、CTやMRIではわからない体内の状態や臓器の働きを正確にとらえる機能画像診断です。検査目的の臓器または病巣に特異的に集まる放射性医薬品(ラジオアイソトープ, Radioisotope)という薬を注射または内服してもらい、その体内での動きをカメラで撮影し、分子レベルの画像診断を行ないます。また放射性医薬品が特異的に集まる特性を利用して分子標的の放射線治療も行うことができます。この治療をできる施設が少ないため、あまり広まってはいませんが、副作用が少なく高い治療効果が望める新しい治療法として注目を集めています。

施設説明

  • SPECT装置 2台 (E.CAM)
  • PET/CT装置 1台 (Discovery ST5X)

検査実績

2018年度
核医学検査(PET) 1853件/年
核医学検査(SPECT) 2136件/年
核医学治療 68件/年

スタッフ

核医学専門医3名、核医学専門技師2名を中心に常時4名以上で診療に取り組んでいます。

核医学検査(代表的な対象疾患)

がんの原発や転移の診断
癌細胞によく集まる放射性医薬品(FDGやTl-201、I-131、Ga-67など)を用い、正確な病期診断を行います。
心臓の病気の診断
血流や代謝を評価し、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患、心不全、心筋症などの評価を行います。
脳の病気の診断
脳血流や神経細胞の変性をみることで認知症やパーキンソン病、脳血管障害の診断を行います。
甲状腺の病気の診断と治療
甲状腺機能診断や甲状腺昨日亢進症(バセドウ病を含む)と甲状腺癌に対するアブレーションへの内用療法も行なっています。
骨の病気の診断と治療
骨転移や骨折、代謝の異常などを診断します。
消化器の診断
肝臓や胆道系の機能診断や、CTや血管造影検査でもわからない消化管出血の診断をします。
画像:代表的な対象疾患画像:代表的な対象疾患画像:代表的な対象疾患画像:代表的な対象疾患画像:代表的な対象疾患

上記以外にも多くの放射性医薬品があり、全身の様々な臓器の働きや病気を調べることができます。これらはすべて安全で副作用の極めて少ない検査です。

核医学治療

放射性医薬品は治療にも使われます。これはがん細胞や甲状腺細胞を選択的に照射する治療で、当院では地域の病院や主治医と協力し、現在日本で保険収載されている核医学治療1.甲状腺がんに対する術後のアブレーション、2.バセドウ病に対する内用療法 、3.骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌治療(塩化ラジウム注射液、ゾーフィゴ治療)、4.悪性リンパ腫に対する内用療法(ゼヴァリン)の全てを行っております。

研修医の教育体制について

臨床現場では画像診断の需要はふえており。臨床研修医にとっても画像診断をどう学ぶかは重要な課題です。当科でも画像診断科と連携し、積極的に臨床研修医を受け入れています。実地研修と画像診断をとおして、核医学の理解を深めてもらう環境を整えています。

検査を受けられる患者さんへ

「核医学検査」「核医学治療」に来られる患者さんは多くの方が不安や怖さを持って来院されますが、新しく入ってくるスタッフや研修医ですら、不安そうにしています。確かに「放射性同位元素」は放射線を出し、検査や治療において被ばくします。しかしながら上述した通り、機能を描出できる唯一の方法で病気の診断、治療に非常に有用です。私たちは患者さんに検査の分かりやすい説明を心がけ、かつ放射性同位元素と検査装置を適正に管理し、患者さんひとりひとりに最適な検査と治療を提供できるようスタッフ一同取り組んでいます。不安や疑問は遠慮なくスタッフまでご相談ください。