教授挨拶

画像:関西医科大学 放射線科教授 谷川昇
関西医科大学 放射線科教授 谷川 昇

放射線科の特徴には技術的進歩の速さと診療における守備範囲の広さが挙げられます。日進月歩の技術革新と多様な業務に対応するため、関西医科大学放射線科では画像診断科、核医学科、放射線治療科、血管造影IVR科の4つの診療科に分かれています。

そのそれぞれに専門家を配置し独自性を発揮し最先端の医療を提供すると同時に4つの診療科間で密接に連携を取り各診療科からの多様な要望に対応しています。さらに新専門医制度に対応した後期研修医に対する教育もこれら4つの診療科間でローテートすることで、各領域の専門家から最先端の知識や技術の伝授が行われるよう心がけています。

私の目標の一つは科学的思考能力を身につけた放射線科医の育成です。そのためには臨床に加えて、基礎、臨床を問わず研究活動を積極的に奨励していきたいと考えています。

臨床研究については、「後向き研究」から「前向きの研究」にシフトさせ、よりエビデンスレベルの高い研究成果を発信するとともに、世界に通用する研究成果を上げるために「多施設共同の前向き臨床研究」を積極的に行います。

また、目覚ましい基礎医学の成果を臨床に還元していただく為にも基礎医学講座と連携したトランスレーショナルリサーチの遂行は放射線科学の領域においても喫緊の課題です。後期研修医、大学院生から積極的に研究に取り組み、その成果を国内のみならず、海外でも発表していただける環境が整っています。

最後に、我々の教室には個性あふれる人材が多数います。出身大学もさまざまです。関西医科大学放射線科学教室は各自の個性を生かした仕事のできる場であると自負しています。我々と一緒にDoctor’s doctorを目指す意欲を持った先生、画像診断やがん治療にさらにはIVR(画像ガイド下低侵襲性治療)に興味にある方、我々の教室のドアをたたいてくれることを願っています。