画像診断

画像診断とは?

画像診断とはX線撮影や透視装置や、コンピューターを用いた断層画像(CTやMRI)、超音波検査などさまざまな医用画像装置を適切に用いて、病態を診断することです。からだのすべての部位に応用でき、テクノロジーの進化とともに医療現場ではなくてはならないものに発展しました。わたしたち画像診断科ではX線撮影やCT、MRI画像を用いた病気の診断を中心としており、臨床現場における重要な役わりを担っています。

施設説明

  • CT4台(128列Dual Energy CT:1台、64列CT:2台、、救命専用64列CT:1台)
  • MRI4台(1.5T MRI:3台、3.0T MRI:1台)

検査実績

2021年
CT 53,643件
MRI 21,350件

スタッフ

常勤医師8名を中心に、非常勤医師や専攻医、研修医もともに読影業務や研修を行っています。
日々、10名~15名が勤務しています。

画像:スタッフ画像:スタッフ

業務内容について

  • 当院ではCT室は読影室に隣接し、MRI室には読影端末が設置されています。撮像現場に放射線科医が常駐することで撮像時にリアルタイムでの診断とそれに応じた撮像条件の指示、追加が可能となっています。
  • 診断に必要な画像情報を把握し撮影や画質の向上に活かすことも常に行っています。各診療科との合同カンファレンスを行っているほか、画像診断の相談を随時受け付けており、各診療科と画像診断科のそれぞれの立場から意見を交換して患者様に迅速かつ適切な医療を提供しています。
  • 当院では「画像診断管理加算3」を取得しており、撮像内容の確認や夜間・救急対応における画像診断体制を整備しております。
  • 当科ではMRIにおけるDiffusion-weighted whole-body imaging with background body signal suppression (DWIBS)法(ドゥイブス法)という、全身の拡散強調MRIを一度で撮影する検査法も行っています。PET(陽電子放射断層撮影)と同様に広範囲の評価ができ、がん診療に有用だと期待されています。

    画像:撮影画像
  • 胃腫瘍そのものの描出を目的として、当科では飲水により胃を拡張させる飲水法を採用しています。これにより胃を拡張させることで腫瘍を描出しやすくなり、また胃内の空気によるアーチファクトを低減させることができます。

    画像:撮影画像
  • Dual Energy CT(DECT)の特長を利用した画像作成も行っています。DECTでは造影CT画像から造影効果のみを除去し,仮想単純(非造影)画像を作成することができます。膵腫瘍術前造影CT検査など、複数の時相での撮像が必要な検査でも単純CT撮影の省略が可能となるので患者さんの被爆を低減させることができます。

研修医の教育体制について

現在の医療では画像診断の理解は必要不可欠となっています。臨床研修医にとっても画像診断をどう学ぶかは重要な課題です。当科では積極的に臨床研修医を受け入れています。
平成31年度より屋根瓦教育システムを導入しました。これは教えられた者が次の者を教えていくといったチーム指導体制であり、チーム全員が学ぶために互いに教えあうという制度です。コミュニケーションを大切に気軽に相談や画像の検討を行える環境を整えています。

検査を受けられる患者さんへ

CT検査で撮像した画像は全て確認し、実施した検査から最大限の情報を収集して評価します。同時に患者様の負担軽減や被ばく低減の観点から最小限の検査で適正な診断が行えているかも検討しています。MRI検査では放射線による被曝はありませんが、CT検査よりも少し時間がかかる検査となっております。当科では各患者様の状態に応じて、放射線科技師とともに必要な画像を検討、最適な撮影条件を設定し、実際に撮像を行って画像を作成しています。不安や疑問がございましたら遠慮なくご相談ください。