法医学☆国試問題解説

国試の
要 点
医師法
関 係
死 亡
診断書
死産証書
児童虐待
死体検案
死体現象
脳 死
臓器移植
外 傷
急 死
中 毒
薬物依存
医の倫理
血液型
国試の
出題範囲

<医師法、その他の法律>

○医師法:医師の身分と業務を規定。医師国家試験、医師免許証、臨床研修の規定
 応招義務、診断書の交付義務、無診察治療等の禁止、処方せんの交付義務、診療録の記載と保存
 異状死体等(外因死、死因不詳、死亡前後の状況に不審。妊娠4月以上の死胎を含む)の届出義務:
  24時間以内に所轄警察署へ届出。

○医療法:病院/診療所(20床以上/未満)の定義・開設・運営、国・地方自治体による医療体制の整備

○刑法
・守秘義務違反(秘密漏示の禁止):本人以外には病状の説明・診断書の発行などはできない。
 本人死亡の場合:遺族以外には不可。本人・遺族の承諾書があれば第三者でも可。
・虚偽私文書作成の禁止(死亡診断書など)

○死体解剖保存法
・解剖の許可、承諾解剖、監察医の検案・解剖(行政解剖)
・異状発見時:24時間以内に解剖した地の警察署長へ届出る。

○臓器移植に関する法律(臓器移植法)
  限定脳死説:臓器移植が適正に行われた場合に限り脳死を人の死とする。
   条件:本人の生前の文書での拒否の意思表示がないこと、摘出時の家族の同意、年齢制限なし、摘出・移植施設の限定
  外因性脳死:脳死判定後、検視(死体検案)→臓器摘出(解剖が必要な場合は摘出不可)
・脳死判定:深昏睡、瞳孔散大、脳幹反射の消失、脳波の平坦化、自発呼吸停止を確認(6時間の経過をみて再確認。6歳未満では24時間の経過をみて再確認)[脳死類似状態(薬物中毒、低体温、代謝・内分泌障害)は除外]

○麻薬及び向精神薬取締法:麻薬中毒者の知事への届出義務あり。

○覚せい剤取締法:覚せい剤の研究等の規定。中毒者の届出義務なし。(警察への通報可:最高裁判決)

<死体検案>

◎死体現象による死後経過時間の推定
・死体の冷却:体温(直腸温)の低下→死後経過時間の推定
 春秋:死後10時間で1℃/時、それ以後は 0.5℃/時で低下→環境温度。夏は体温低下が遅い、冬は早い。
・角膜混濁→死後経過時間の推定(6時間で出現、1~2日で最強)
・血液の就下(死斑):死斑の濃さ、褪色・移動の有無→死後経過時間の推定
 死後20~30分で発生、12時間で最強。死後約6時間まで:体位変化で移動、指圧で褪色
 死斑の色調→死因の推定(例、一酸化炭素中毒:鮮紅色/硫化水素中毒:青緑色)
・死後硬直:12時間で最強→死後経過時間の推定
・腐敗:死後2日~。変色、腐敗網、腐敗ガス疱、腐敗水疱など。まず腹部から始まる。

◎損傷
○鋭器損傷:切創、割創(重量のある鋭器で叩き切る)、刺創(有尖片刃器による特徴的刺入口の形状)
○鈍器損傷:表皮剥脱、皮下出血、裂創・挫創(組織架橋を有する)、杙創など

<死亡診断書と死体検案書>

・死亡診断書:診療継続中の疾病による病死(最後の診療から24時間以内)。
 死体検案書:その他の場合(医師のみ作成できる)。異状死体等の届出義務との関連。
・氏名、生年月日:戸籍通りに記載(不詳なら通称、概年齢等を記載)。
・死亡したとき:死亡確認時刻でなく死亡時刻・死亡推定時刻を記載。
・死亡の原因I:直接死因(死亡の原因Iの最上段)に終末期状態としての心不全、呼吸不全は書かない。
・死亡の原因II:Iに影響を与えた傷病名。妊産婦・乳児の場合、妊娠週数・産後日数等を記載。
・死因の種類:原死因(死亡の原因Iの最下段)で選択。自殺、他殺は手段を問わない。
・署名:自筆なら捺印不要。その他(遺族以外への守秘義務、保健所からの問い合わせは回答可)。

<死産証書と死胎検案書>

・妊娠満12週以後の死産の時に作成。胎児と認め得ない場合、妊婦死亡の場合:作成不要
・死産証書:医師が立ち合う場合、死胎検案書:立ち合わない場合
・死産の自然人工別
 自然死産:人工的処置を加えていない場合の死産。ただし胎児を出生させるための人工的処置、
      胎児が生死不明の時または死後に行った処置の場合は人工死産にならない。
 母体保護法による人工死産 (人工妊娠中絶):
  下記の場合、満22週未満に本人と配偶者の同意を得て、医師会の指定医が行う。
 *身体的ないし経済的理由により母体を著害するおそれがある場合。
 *暴行、脅迫あるいは抵抗できない間に姦淫されて妊娠した場合。
  (胎児の障害は人工死産の要件として規定されていない)
 母体保護法によらない人工死産:上記以外。

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死産証書
児童虐待
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