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戦略的創造研究推進事業(CREST)

研究領域:「アレルギー疾患・自己免疫疾患などの発症機構と治療技術」

平成21年度採択課題
研究課題:接着制御シグナルの破綻と自己免疫疾患
研究代表者:木梨達雄



免疫細胞の全身性の移動制御は、異物侵入を監視する免疫機能に重要な働きをしています。私たちは、免疫細胞の動態を制御するRap1シグナル伝達機構を発見し、そのメカニズムを明らかにしてきましたが、その破綻が、多臓器の自己免疫病につながることを見出しました。本研究は、自己寛容における免疫動態制御シグナルが果たす機能と制御を明らかにして、新たな自己免疫発症機構を提示し、難治性自己免疫疾患との関連を明らかにします。

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新学術領域「動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成」


計画研究:「細胞接着の時空間制御による免疫動態調節機構」
研究代表者:木梨達雄
連携研究者:片貝智哉、植田祥啓、羽廣克嘉

2光子レーザー顕微鏡によるメージング手法の発展に伴い、リンパ球がリンパ組織内で活発に動きまわる様子を観察することができるようになりました。リンパ球の移動速度は生体内で最も高速です。しかし、個々の動きはランダムに見え、一定の方向に移動するケモタキシスの動きと異なります。このような細胞の動きが免疫系の目的(生体防御)に向けて、どのように調節され、いかに効率よくできているかわかっていません。本研究では、免疫細胞のダイナミックな生体内移動に注目し、個々の免疫細胞が示す複雑な動きが、高次細胞社会である免疫システム内でいかに統合的に調節されているか明らかにします。FRETや全反射顕微鏡による分子・細胞イメージング技術・解析手法を用いて、リンパ節環境を再現した系における細胞極性や細胞接着・移動に関連する分子の時間的、空間的ゆらぎや自己組織化機構を解析します。そして組織内過程に注目し、単純化したin vitro系における細胞の接着や動きがどのように組織から拘束を受けながら調節されているか追及します。そのために、この計画研究ではin vivo, ex vivo, 組織スライスなどの観察技術、それらを操作・改変する技術を確立しながら、免疫細胞と生体内環境とのクロストークを明らかにしていきます。


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