スタッフ
赤川翔平、中井陽子、浦上智加、岡野舞(大学院生)、山岸満(出向中)
食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などのアレルギー疾患は頻度が高く、近年増加傾向にあります。これらの病気はお子さんやご家族の生活の質(QOL)を低下させます。
私たちのグループでは世界中の最新の知見に基づいて、患者さんとご家族が病気を克服し、QOLを高められることを目標とし、日々診療を行っています。
また、私たちの施設は2018年に「アレルギー疾患対策基本法」及び「アレルギー疾患対策の推進に関する基本指針」に基づき、大阪府アレルギー疾患医療拠点病院に認定され、専門性の高いアレルギー疾患の診療を実施しております。
特に力を入れている分野
【食物アレルギー】
一般的に食物アレルギーの患者さんにおいては、不必要な除去が行われていることが多く、まずは正確な診断が必要です。アレルギーを専門とする医師が、病歴や皮膚検査、血液検査の結果を参考にして、摂取が可能なものや除去が必要なものを見極めます。また、食物除去を必要最小限にするために、食物負荷試験を積極的に行っています。食物負荷試験は、アレルギーが疑われる食物を実際に食べてみて、アレルギー反応が出現するかどうかを正確に診断する検査です。実施できる施設が限られており、当施設では安全に実施できる体制を整えています。食物アレルギーの治療として、安全な量を少しずつ食べることによって耐性獲得(その食物を食べられるようになること)を目指す「食物経口免疫療法」も実施しています。食物アレルギーの患者さんが「安全に、おいしく楽しんで食べられる」ようになることを目指して日々診療・研究を行っています。
【アレルギー疾患と腸内細菌叢】
ヒトの腸には約40兆個の細菌が棲んでおり、腸内細菌叢を形成しています。近年、腸内細菌叢が乱れることが、様々な疾患の発症と関係していることが分かってきました。アレルギー疾患の発症にも腸内細菌叢の乱れが関連している可能性があり、腸内細菌叢がアレルギーの発症にどのように関わっているかを明らかにする研究を行っています。将来的には腸内細菌叢を整えることでアレルギー疾患の新しい予防法や治療法の開発につなげていきたいと考えています。
アレルギー疾患の検査や治療のことでご不明な点がありましたら、遠慮なくお問い合わせください。