関西医科大学iPS・幹細胞再生医学講座

主任教授挨拶

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iPS細胞による内分泌領域再生医療の実現
多能性幹細胞による組織再生基盤技術の医療応用
疾患特異的iPS細胞による稀少疾患の病態理解

人見教授

関西医科大学医学部
iPS・幹細胞再生医学講座
同大学院医学研究科医科学専攻
幹細胞再生医学講座
主任教授  人見 浩史

 平成30年5月よりiPS・幹細胞再生医学講座を担当させていただくこととなりました。創立90年となる伝統ある関西医科大学で、この度新設される講座を任されることは大変光栄であるとともに、職責の重さに身の引き締まる思いであります。

 本講座は旧衛生学講座を前身として設立されました。関西医科大学衛生学講座は昭和40年に誕生し、徳永力雄先生、薗田精昭先生の御尽力によって基盤が確立され、特に研究・教育・臨床においては衛生学のみならず、細胞免疫療法・再生医療を目指したトランスレーショナルリサーチに取り組んできました。半世紀の歴史ある講座で積み重ねられた実績と培われた技術をもとに、新たな展開として再生医学に特化した講座が開設されました。

 私は平成8年に香川大学医学部を卒業し、腎臓内科医として研修を行いました。恵まれた環境で多くの診療に従事し、何の疑問もなく腎臓内科医として頑張っていきたいと思っていました。しかしながら、現在の医学では解決できない症例も多く経験し、基礎研究に答えを求め香川大学薬理学講座に異動し、ひたすら研究を行ってきました。病態解明や新規治療法開発を行いましたが、臨床に従事した経験と患者さんの声から、腎臓を再生したいと考え、京都大学iPS細胞研究所で腎臓再生の研究を行いました。この度、これまでの研究成果を発展すべく、関西医科大学iPS・幹細胞再生医学講座を任され、研究を行うこととなりました。

 私どもの講座は、同じく新設されたiPS・幹細胞応用医学講座とともに、脳、心、腎、肝、胆、膵、血液等への再生誘導技術を有する講座であります。また再生医学を臨床応用することを主目的としております。基礎研究で得た知見を研究室に留めることなく、まず一人から、そして可能な限り多くの患者さんに還元することが出来るよう研究を続けます。関西医科大学内外の多くの研究者や臨床講座と協力し、再生医学の拠点となるよう努力いたしますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

ISRM vision