Dr.西村の海外渡航よもやま話

 

第1回 トラベルクリニックって何?

 最近我が国の海外渡航者は、いわゆる新型インフルエンザやSARS、ジカ熱の流行、円高、タイの洪水、尖閣問題など、感染症の流行、自然災害、政治問題などで、大きく影響を受け増減しますが、年間1600万人をコンスタントに越え、1700万人を超える年も出てきております。これらのうち約半数が、いわゆる欧米の先進国、また約半数が、いわゆる発展途上国に出発しております。

ところが、我が国の渡航者は、海外渡航時の忙しさに、ご自身やご家族の健康管理に関して後回しにする傾向があり、その結果、折角の海外渡航が台無しになることもあります。

トラベルクリニックは海外渡航をする際の、現地の特徴的な感染症や生活習慣病、高山病などを的確にわかりやすく説明し、適切なワクチン接種などを行うのが業務と言えるでしょう。従って、トラベルクリニックで業務を行っているドクターは世界の医療状況に通じた専門的知識を有した専門家でなければなりません。


それではトラベルクリニックでは具体的にどのような業務を行っているのでしょう。

1)トラベラーズワクチンの接種

2)海外赴任前検診、赴任後検診

3)外国語医療情報提供書の作成

4)マラリア予防内服薬の処方

5)高山病予防内服薬の処方

6)渡航先の医療情報の紹介

7)帰国後の下痢性疾患、発熱性疾患の診断治療など

が挙げられます。これらの業務が専門的に行えてはじめてトラベルクリニックと名乗れるのです。具体的なトラベルクリニックリストは日本渡航医学会ホームページを参照してください。


            文責:海外渡航者医療センターセンター長 西山利正




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